月夜に映えるひと筋の風のような

共鳴

何の目的もなくしばし視線を遊ばせておける情景がある。
無意識のうちに耳を傾け聴き入ってしまう音がある。
それらにはその時の心の琴線に共鳴する「何か」がある筈だ。

私達を取巻く環境は幾つもの事象・要素が様々なリズムで変化を続けつつ、相互に作用・影響しあって出来ている。
あるものは人の鼓動より速く、あるものは人の知覚には留まらないほどゆっくりと波動を発振している。
それぞれが独自の時間軸を持っているとも言えるだろう。
受動的なスタンスで自身を不変の存在とする意識の中では、それらのリズムや波長の差異は単なる自己とのギャップ
に映りノイズやストレスに感じられる。
自身も環境の一因と認めれば、自らを含めたその波長の重なり合いの中に共鳴点を見つけられよう。
時間に追われて過ごすより、時の流れの中を遊泳しその波が共鳴点を連ねて新たな波へと昇華するのを待受けたい。

この地球上の総てのものは空気と重力でつながっている。
それらの関係にほんの少しだけ手心(動き)を加えて共鳴点を増やし空気に彩りを添えてみる。

時の経つ音、地球が回転する音を聴きたいと想いながら・・・ 

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