「視線の遊び場」
時は流れるという。時を刻むともいう。時とは空間の事だとある時聞いた。
だけど時間という存在の正体をほとんど知らないまま時間に追われる生活が続く。
また時として時間を忘れるほど何かに興じる事もある。
でもたまには時計を外して時が過ぎる事自体を楽しめるようにしたい。
人の眼は絶えず何かを探してしまいがちだ。
そうでなくとも否応なしに過剰な情報や刺激に晒されている事も多い。
しかし時には何の当てもなく視線を遊ばせてやる事が必要だと思う。
陽が沈んでも明るい暮らしぶり。
光に相向かえばついどこか能動的になり過ぎてしまう。
むしろ光に付き添う影に視線を泳がせしばし見とれていたい。
眼を閉じるのと同じくらいに人の視覚に優しい情況作りの提案を考えている。
時が経つ音、地球が回転する音を聴きたいと想いながら。